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ミュージカル「モーツァルト!」@帝国劇場 【井上芳雄&香寿たつき版】 [観劇日記]

初演以来2度目の「モーツァルト!」観劇。
夏に「エリザベート」を見に来たときに、休憩時間中にロビーで流れていた予告編。
この予告編を見ただけで、面白いと思うだろう。

初演の時と、違うインスピレーションを受けて、鑑賞したいなぁと思った。

「殻を破り生まれ変われるのだろうか?」
「自分の過去から解き放たれたい!」

正直、ここまで面白くなっているとは思わなかった。
締めくくりは、「影から逃れて」の大合唱♪
  大満足。

「星から降る金」、「僕こそ音楽」、「ダンスはやめられない」・・・。
 

3時間、彩る名曲のオンパレードに魅了されっ放しだった。
初演の時は、正直よく分からないミュージカルだったんだけど、嘘みたいに物語に
惹きこまれた。
当時は、唯一、「星から降る金」(久世星佳)だけが記憶に残っただけだったのにー。
時間が経って、こうも変化を遂げるとは!

「エリザベート」のリーバイ&クンツェ作品だけに、物語のテーマには、
自由への渇望、影とか死、愛や孤独が根底にあった。
アマデという過去の自分から逃れられない大人のモーツァルトの苦悩が見事に
描かれ、天才を取り巻く環境が如何なるものかが表現されていたと思う。
井上芳雄の力のある台詞と歌、hiroの歌唱力を活かしたコンスタンツェ、優しいお姉さんの
イメージそのままに高橋由美子。大御所!山口祐一郎と市村正親。
香寿たつきさんの「星から降る金」は完璧で感涙。
けっこうスゴイ人たちが集まった贅沢なミュージカルだった。
276344288_1.jpg 帝国劇場.jpg
公演後は、阿知波さん、井上君、hiroちゃんのトークショーが開催された。
プロの役者さんでも1日2回公演はキツイんだなぁと苦笑。自分が出た芝居なんて
たいしたことないけど、1日1回と2回は確かに違うよね。演じることが好きとか嫌いの
問題じゃなくて、疲れの問題なんだよね。分かる。


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「ハーパー・リーガン」(作/サイモン・スティーブンス 演出/長塚圭史) @ パルコ劇場 [観劇日記]

招待券を頂き、関係者として観劇。
ラッキーなことに、7,500円チケット(中央Ⅰ列角席)+1,200円のパンフ付き
公演自体は、
ま、地味で、まじめな物語。
生で、お目当だった小林聡美さんが見られる。
ほかにも、山崎一さん、木野花さんの芝居が見られて良かった。
ハーパー・リーガン.jpg  
熟年の女性目線で描かれた人生を感じる作品。
個人的には、仕事の疲労のせいで、疲れながらの2時間35分(休憩15分)の長丁場
だった。
実力派俳優たちの立ち方。
動き。
魅せ方。
迷いのない芝居。
さすがだね。
当たり前か。パルコ劇場レベルだから。
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ミュージカル「エリザベート」(2010年度バージョン)@帝国劇場 [観劇日記]

行ってきました!
瀬名じゅんエリザ。今回は、トートがトリプルキャストなので、石丸さんか城田さんの新しい
トートも見てみたかったのですが、結局、山口祐一郎トートで観劇。

帝国劇場2Fの最後尾でしたが、双眼鏡と肉眼を使い分け、十分に楽しむことができました。
L017782.jpg

しかし、瀬名さんのエリザでは高音に限界が・・・。山口トートとの「私が踊るとき」でも少し
合っていない感じで、ちょいとガッカリ。
8割以上が歌で、台詞のないミュージカル。その中の主役・エリザベート。
一路エリザの凄さを改めて感じました。オーストリアやドイツに足を運んで、本を読んで、
とにかく感情を込めて欲しいです。エリザベートの孤独な魂と自由への渇望、息子への愛が
伝わらないので、行って、見て、感じないとダメです。

全体的な完成度は高いし、進化を遂げていると思います。
トートダンサーズが、だいぶ目立つ演出に変わっていました。

  
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東宝/アトリエ・ダンカンプロデュース「サ・ビ・タ」 @ 本多劇場 [観劇日記]

11時まで寝て、慌ててブランチして下北沢へ。
本多劇場で東宝系の演劇を観られるのは嬉しい。
安いサビタシートは、最後尾。
この最後尾まで届く(伝える)芝居、さすがだね。
素晴らしいと思った。

2010-tirasibig.jpg 2010_0327サビタ0001.JPG  

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マシュマロ・ウェーブ「マリオン・ブリッジ」(演出:木村健三) @ シアターグリーン [観劇日記]

小劇場の役割の1つに「実験的な試み」がある。
今回、観劇した舞台は正にそれだ。
カナダ現代演劇の旗手と評されるダニエル・マカイバー作品。

舞台上には、テーブル1つとチェアが2つ。
この空間(部屋)で、アグネス、テレサ、ルイーズの三姉妹が物語を展開していくのだけど、
3人中2人は、英語ネイティブで、もう1人は南アで過ごしたバイリンガル。
2010_0320marion0003.JPG s1_1263810837.jpg この異質な空間に慣れるまでに少し時間が
かかった。
日本語に慣れない欧米人が話す日本語。これで、物語を創れるのか?
観客を満足させられるのか?

そんなこちら側の不安を余所に物語りは進む。
気が付けば、この空間に慣れていた。
長女アグネスは元気のいいお姉さんで、次女のテレサは修道女で落ち着きと冷静さを持ち、
長女よりも強い存在に映る。長女にモノが言える存在だからか。
三女のルイーズは謎なキャラクターで物語と共にその素性が明かされていく。
登場人物3人のキャラクターがハッキリと明確に示されている点が良かった。
中でもテレサ役の小関リナの存在感は圧倒的だった。

母親が危篤という状況下で再会した三姉妹。
過去の記憶を振り返りながら、今それぞれが抱えている問題が見えてくるストーリー構成と
演出は圧巻だった。
日本の演劇文化に一石を投じたような作品だった。

詳細はこちら:http://www.sepia.dti.ne.jp/kimuken404/marshmallow/

突き刺さる台詞の数々。
口癖のように言う、「どうでもいい」とか「関係ない」とか。
次女が混乱した場面からは自己有用性についてを考えさせられた。
三姉妹の抱える背景をベースに語られる「ことば」は、現代人の悩みそのものだったりする。

三女ルイーズの人生のドライブは、最高の見せ場だ。
目的地には、気が付いたら到着していればいい。
どうやって行こうとか、こうしなければならないなんてことは考えないでいい。
今、どうしているか。
余裕を持ち、計画には柔軟性を持たせること。

ラスト・シーンの演出は、優しい愛に包まれていた。
劇場を包み込む優しさ。
それは、癒し。
それは、娘達に対する母親の愛。
彼女たちの母の愛が客席を包み込む。
その瞬間、客席と舞台が共有された1つの空間を創り上げる。

実に優れた芝居で、演劇FANとして見れば新しい演劇の可能性を見出し新鮮で、
役者として見てれば、相手との距離感や立ち方という部分においては参考になった。

異質な空間が異質でなくなる日はそう遠くない。
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Quaras制作「ULTRA PURE!」(作・演出:福島三郎) @ 東京グローブ座 [観劇日記]

ジャニーズの三宅さんが主演ということで、この春、マスコミから注目を浴びている話題作。

福島三郎(作・演出) × 三宅健(ジャニーズ) × 陽月華(元・宝塚)
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3F-A席での鑑賞。
7,500円の値打ちはあった。
素直に笑えて、素直に泣けた。公演時間の2時間が経つのが早くて、
もっと見ていられる(見ていたい)ような空間だった。

雪山の別荘を舞台に繰り広げられる脱・童貞を描いたハートフルストーリー。

ビデオカメラを回す沙織の最初のインタビューが伏線。

重大なキーワードは、「かまくら」と「せ」。

スキーの先生(福島カツシゲ)が面白くて、何もしていなくても鷲尾さんの存在感が凄過ぎて、
みずほちゃん(磯山さやか)がセクシーで、作蔵が怒るところはメッチャ格好よくて、・・・
言っていたらキリがない。
過剰な期待は裏切られることなく、演劇として見て十分満足できる内容だった。

泣けたのは、
「ビデオ」を何度も見直しているシーンと、
6歳の時の懐かしい記憶を2人で思い出していくシーン。
それから、俊太郎を否定する沙織に一言。
「俊太郎さんがそんな適当な人だと本当は想ってないでしょ?」という和子おばあちゃんの
優しい台詞かなぁ。

考えさせられたのは、『「人」だから択ぶ」のだ』ということ。

ラストでは爽やかな気持ちになっていた。

福島三郎カラーの舞台。
毒がなくて、
人の純粋で優しい部分をドラマティックなかたちにしてしまえるすごさだ。

韓国ドラマでは、
幼い頃の恋が、やや強引で無理やりな再会なんかで燃え上がっていくことがあるのだけど、
ちょっとそれとはテイストが違う。

なにも子供だけが純粋な訳じゃない、大人になっても純粋であることを証明してくれた舞台。
大人に純粋さがあって何が悪い!というメッセージをぶつけてきた舞台。

そろそろ僕も、今年に脱・1人者したい。いや、しないとな。


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劇団K助第12回公演「タマリ」 @ 池袋シアターグリーン [観劇日記]

知り合いが2人出ていることから、前回「ナリスマス」を見に行き大爆笑した。
舞台を観て笑えなくなったから、自分の感覚が厳しくなったのかと思っていたけど、
そうではなく、自分好みの舞台にしばらく出会えていなかっただけと確信。
それから、1年。
今回も1人知り合いが出ているので池袋まで見に行った。
かつて(前職時代)の営業エリアだけに懐かしい街。
K助.JPG

今年最後の観劇。
本当に面白い舞台だった。
脚本がよくできている。
ホワイトボードに描いたことが、何気に起きていることに気付くのは後半。
演じる全員が美味しいのだ。
脚本に愛情がある。
面白さに加えて、泣ける舞台だった。
マネージャーとタレント、役者と付き人、ディレクターとAD、二股の恋、
TV局の「タマリ」場を舞台に巻き起こる大騒動。
s1_1259232747.jpg s2_1259232747.jpg
尺は、1時間40分程度。お客が疲れない。ちょうどいい感じ。

笑えて泣けるのは、個人的には「理想」で、去年は、その知り合いから、
「推しとくよ、演ろうよ!」と言われた。
その時は、
「そこまで・・・」という感じだったけど、

今回、
2度目の観劇で、
心が動いた。
この人たちと「演りたい」と本気で思った。

演劇を観る時、いつも「稽古場まで想像したい」と思う。
「稽古場が舞台に出る」が、僕の持論。
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ラ・カンパニーAn公演「月いづる邦」@座・高円寺1 [観劇日記]

Anが、いつもやるような劇場ではない広さ。
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たまには、いいかもしれないけど、やっぱりこじんまりした劇場でやって欲しい。
お客さんと近い位置で、確実に客に感情を届ける劇団というイメージがあるからだ。
芝居は、最前列で鑑賞した。
今回は大劇場仕様にしたかのような作品だった。
もちろん、Anらしい言葉はあったけど、多くはジェストダンスと唄。
見ていて、その芸術性に感動する。
ZABADAKの曲がいいね!

世界、ここ、ふるさと。
新しい未来はすぐに開け、強制的にそこにいて、そこから次のそこは「ふるさと=過去」
になる。それを繰り返している。
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「ラフカット2009」15周年SP @ 全労災スペースゼロ [観劇日記]

非常に面白かった。
ラフカットOBとして、久しぶりに懐かしい余韻に浸れました。

第1話・G2脚本/堤演出「職員会議」、第2話・工藤千夏 脚本/演出「真夏の太陽」、
第3話・鴻上脚本/堤演出「アンデスの混乱」、第4話・堤脚本演出「父を叩く」

どれも悪くない。目立つ人は、中でも数人はいるよね、これはしょうがないな。
台詞がなくても目立つ役者、台詞が比較的あるのに活かせない役者。
まぁ、でも、皆さん、実力があるというか、グロスで1000人抜きした兵だけのことはある。
これを見れば、小劇場が好きになる。
rh09s.jpg
第1話は、30分でまとめるには難しい作品だったかな。学年主任の先生の落ち着きとか
冷静さ、体育の先生の意味不明の元気さとか、代行できた生徒会執行部の使い走りとか、
不登校少女とか、弁護士とかキャラが立ってるんだよね。
ただ、設定として現役弁護士があの場に来ることは有り得ないだろう。
この作品は、キャラクターの分かりやすさでは1番だった。

第2話は、堤さんの演出じゃないので、他の3話とは趣きが違った。
戦時中の女子学園の音楽室を舞台に現代まで生き残った82歳のおばぁさんと過去の
思い出との交流。
「過去は消せない。やり直せない。過去を見ない人は未来にも目を閉ざす。」
印象深い台詞だった。真夏の太陽という音楽は優しい曲だった。
この作品が、安定感では1番じゃないか。

第3話は、アンデスでの航空機事故で生き残った日本人十数名の生き残るためのサバイバル
を描いた。日本人をバカにしてるよね。この脚本が意味するものは、今の否、昔からの
日本人の性質を丸出しにして、笑いを誘う。シリアスなのに笑える。ブラックコメディという
分野になるんだろうね。
この作品が面白さでは1番。

第4話は、去年と同じ病院を舞台にした堤作品。
関係性がすごく見えて、笑いどころ満載だった。おじいちゃんがいいね。あんな嫁いないだろ。
キャバ嬢の冷たさがいい。兄弟喧嘩がなんかいい。小劇場の役者は、自分を俳優と言わない。
不思議だけど、そうなんだよね。変なとこに気付いた。父を叩くというオチはとっても優しいね。
この作品が、優しさでは1番。


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劇団桃唄309公演「死すべき母の石」@中野BONBON [観劇日記]

初めて入る劇場。
中野のMOMOの横に新しくオープンしたとあってキレイな劇場だった。
知人が2人、名前を知っているだけでいうならA-nで見かけた竹田まどかさんが出ていて、
出演されている役者陣はハイレベルだった。無駄な動きはないし、台詞に癖もない。
芝居のテンポがいい。被り台詞を幾度と使う演出がよかった。
1人は、先の5月、ある映画のイベント知り合った女優さん。もう1人の知り合いは
都内の演劇ユニットのワークショップで一緒だった女優さん。
2人共、巧いね、素晴らしかった。
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