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第2回日韓演劇フェスティバル 「トンマッコルへようこそ」@アウルスポット [観劇日記]

2年前の日韓演劇フェスティバルでは、「ちゃんぽん」、「狂ったキッス」という2作品を
拝見した。
舞台レベルの高さ、メッセージ性の強さは、今でも記憶に残っていて、
今回も期待して足を運んだ。
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予想通り、それは優れた上質の舞台だった。
演劇で、実験的要素な芝居というのも歓迎するけれど、このような壮大な舞台セットで、
きっちりとした「『物語』が見たい」自分には、刺激的な公演だった。

まさか、脚本家のチャン・ジンが緊急来日しているとは思わず、サプライズ登場に興奮し、
アフタートークで彼の話を聞けたのは貴重な時間だった。今日だけのようで、
ちょっと得した感じがしたし、韓国の大物脚本家の姿を生で見られて非常に幸せだった。
是非ね、韓国のソウル・大学路で、韓国小劇場の演劇を見てみたいと思った。
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さて、作品だけど、
映画のプロットを読んだだけで、泣ける感じがして、その予感通り、
泣ける舞台に仕上がっていた。
1950年代の朝鮮戦争時、戦争を知らない村で起きた不思議ともいえる、奇跡的な
心温まる交流を描いた作品。
娘の回想録で綴られていく展開。

・敵同士が自己紹介し、握手した瞬間
・連合軍から村人を救った瞬間(流れ弾でイヨンが死ぬ)
・ラストで村人と敵同士が一緒に写真を撮るシーン(冒頭へ繋がる)
これら3つの場面が、脳裏に焼きついたまま。

戦争の前に、人は人である。
今なお、緊張状態(休戦)中の朝鮮戦争。
「トンマッコル村」は、こうした緊張状態が続く今、韓国人が求める理想郷なのだね。

笑いと涙に満ち溢れた2時間だった。
トークの中で分かったのだけど、演出を担当された劇団・桟敷童子の東さんって、
新宿梁山泊(金守珍主宰)にいたそうで、演出を任されたのは、そうした縁もあったのかも
しれないですね。
最近、数多くの演劇賞を受賞し、将来の日本劇界をリードするであろうといわれる
有望な演出家の1人。
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