スタッフ アップ プレゼンツ「社長、絶対絶命ですっ!」 @ 恵比寿エコー劇場 [観劇日記]
劇場は、チラシの地図で見ると少し距離を感じたけど、実際はすぐ。
面白いくらい近かった。
何年か前に1度来たことがあるんだけど、記憶にないわ。
舞台は、誘ってくれた知人、1人だけをとにかく見ていよう!と思っていたのだけど、
「華」のある役者さんばかりで、あちこちと目がいってしまった。
秋本奈緒美 × 大和田獏というベテラン俳優+小劇場の若手俳優のコラボレーション。
小劇場でやるには贅沢な公演。
だけど、小劇場だからこそ、
若手俳優にとってベテランと共演という機会(経験と成長)がある訳で、
そこには「夢」がある。映画やTVでは、芝居をゆっくり見れないし、対峙するのも大変だ。
秋本さんは、多過ぎるだろうと誰もが思うくらい多くの台詞を完璧にこなし、おまけに
歌まで歌い、2時間の舞台に出ずっぱりという過酷な役を演じきった。
頭が下がるよね。
獏さんは、生の芝居を初めて見たけど、めっちゃ面白い。
地に足が着いていて、無駄な動きが何一つない。すごいね、プロって。
初見の中だとヨーロッパ企画の諏訪さんだよな。
存在自体が反則というくらい面白い。
そういう役者は多々いるんだけど、呼吸や間の取り方が絶妙で、キャラ崩れせず、
脚本上のキャラクターを最大限引き延ばしていた。
役者として生き残っていくには、こうしたセンス(感覚と才能)が必要なのだ。
あと、気になったのは秋山エリサさん。
軟体なのは、見てすぐ分かる。これぞ、役者の身体だよね。素敵でした。
「夢を持て」というメッセージ性の強い舞台で、
演劇という手法であれば表現しやすいファンタジーな要素を持ち合わせ、
「人にとって大事なものは何か」を客席に強く訴えかけてくる
笑いあり、涙ありの個人的には大好きなハートウォーミングな作品でした。
欲を言えば、
1時間40分でまとめられる。
まとめてもよかった。
物語を無理に引き延ばしている感が気になった。
しつこさは仇になる。
このクオリティなら、
僕が終わったと思った頃合、1時間40分で終わっていたとして、
それでチケットが同じ5,000円でも、
文句は何一つ言わない。
前から2列目を用意してくれて、役者の息遣いや生の迫力を感じ、自分が出演しているんじゃ
ないかと錯覚するくらい身体が熱くなりました。
知り合いは、上手での芝居が多かったから、その席はちょうど良かった。
よく見ていたよ。
独特で癖のあった声が随分と矯正されていたことに驚いた。
それから踊りが巧い。
あの中にいて、引けを取らない存在感。
途中から参加したと聞いていたわりに、やたらと出番があって嬉しかった。
お客さんへの気遣いが出来るところに至っては尊敬に値する。
1度なんとなく実現しているけど、台詞のやりとりとして共演してみたい。
感じる縁、その手はとても優しかった。
離したくなかった。
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