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重松清著 「とんび」 (2008年) [読書]

父親の愛情を感じる一作。
母親の死をめぐって
嘘をつき続けた父親。
大人になって、和尚が話す真実に驚愕する息子。
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周りに支えられ、生きてきた。
父親に支えられていた。

東京で就職する会社で書いた作文試験。
その内容に涙。

「親が子どもを育てるんじゃない。子が親を育てるんだ。」

いいよな。
家族って。
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「采配」 by 落合博満 [読書]

昼休みに、下手すれば泣きそうなくらいに感動しながら読んでいる。
若いビジネスマンや落合FANにおススメの一冊。
「こうあるべきではなかろうか」という意見と、それを本気で示した実行力が、そこにあり、
深い落合理論を味わうことができる。
ドキッとさせられる言葉の数々。
直接、お話しすることは今後もないだろうけど、こうした著書を通じて、落合から学べるのは
嬉しいことだ。
厳しいけど、理想の上司像がそこにある。
「名選手名君に非ず」という言葉を覆した、孤高の男が独特の口調で、語りかけてくれる。
成長させてくれる1冊。
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何度も言うけど、
4対1トレードで中日の4番を打っていた頃からの落合FANである。

孤独に勝て。結婚せよ。相性が悪いは逃げでしかない。大人扱いと特別扱いは違う。


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小林弘忠著『逃亡「油山事件」戦犯告白録』 [読書]

私は斬った!米兵捕虜の首を。命令に従ったことが、なぜ罪なのか。
逃亡、3年半の潜伏。その答えを私は出した―。衝撃の新証言。
故人の逃亡記を元に家族の取材協力を通して完成した一冊。
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彼が米国捕虜を斬首してから5日後、日本は降伏する。
佐田野は故郷を離れ、いつ警察に見つかるか分からない逃亡生活を始めるのだ。
逃げるのではなく、彼の頭にあったのは、
「何も悪いことしてないんだけど。」「上官の命令に従っただけなんだけど。」
という感情。
だから、「裁判にかけられる意味が分からない」のだと。

家族に居場所を教えなかったことが裏目に出てしまう。家族への拷問だ。本当に知らない
息子の行方。B級戦犯を追う警察。
逃亡生活の中で出会う人々。女郎。訳も聞かずに住みこませてくれた社長。
別人として、いつ警察に見つかるかドキドキしながら生きる、その心理描写は小説より
読者に迫るものがある。

警察に見つかってからは、裁判。
そこで映るのは腹立たしい上官たちの言い逃れ。

収容所で出会った韓国人は、「いつも犠牲だ。こんな金で韓国に帰れるか。」と言って、
出て行った。彼らの中では戦争は終わっていなかったのだ。


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「韓国時代劇のすべて」早速購入 [読書]

個人的に最高に嬉しい1冊。
イ・ビョンフン監督作品のFANの為にある1冊。
「大長今」にはまった後、イ・ビョンフン監督の韓国ドラマなら大丈夫だと確信して、
「ホ・ジュン」や「商道」を見て良かったと思える1冊。
今、「ソドンヨ」と「イ・サン」を見ていて良かったと思える1冊。
大長今テーマパークや水原華城に行っていて良かったなぁと思える1冊。
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DVD付きなのが嬉しい。
主要キャストが語るイ・ビョンフン監督。
イ・ビョンフン監督が語る歴史ドラマへの想いや裏話。

今、「ソドンヨ」を38話まで見終えた。
あと、17話でイ・ビョンフン監督作品4本制覇だ。

韓国では、イ・ビョンフン監督最新作「同伊(トンイ)」(=主演・ハン・ヒョジュ)が、
もう始まっているんだよね。こちらも早く見たい。


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「妻は多重人格者」 著・花田深 [読書]

あまりにも衝撃的で、
あまりにもそれが面白すぎて、
あまりにも恐怖で、
あまりにも信じられなくて、
200ページ近い本書を僅か3日で読み終えた。
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江国香織著「つめたいよるに」 [読書]

寒い夜、冷え込む冬、今の季節に読みたい一冊。
「つめたいよるに」
この中に大好きな作品がある。それも一番初めに出てくる。
それ以外の話は、初めて読むのかというくらい、物語を忘れていた。
それでも、読んでいると、なんとなく思い出すのだけど、最初のこの作品だけは
忘れることがない。特別に好きだ。つまり恋人ともいえる作品なのだ。
短編集は読み易い。外れても、次に期待できるところが好きだ。
            
「デューク」
心に届く温かく優しいファンタジー。
2001年の大学入試センター試験に全文が出題されたそうで、
泣き出す受験者が出たという伝説がある作品。
確かに、試験にこのような問題が出たら、緊張して読み込む分、感情がゆさぶられるかも
しれない。何の説明も要らない。説教や教訓という無駄がない。読者の想像に任せる手法。
え!?何??僕?
もちろん、泣いたよ。何度も読み返したよ。素晴らし過ぎて。
深い感動が残る短編小説の最高傑作だと思う。

それ以外の話。
「スイートラバーズ」や「草之丞の話」は幽霊の描き方が上手いし、
「鬼ばばぁ」は、お年寄りと小学生の心暖まる交流がいい。
「とくべつな早朝」なんかはコンビニでバイトしてたから個人的に面白い。


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落合理論に理解を示した。 [読書]

「落合戦記」(2004年のドラゴンズのセ界制覇を克明に追ったドキュメント本)と、「コーチングー言葉の信念と魔術ー」(落合が考える監督やコーチの在り方について)を読破した。

面白かった。頷けるところが多分にあった。
3年間で2度のリーグ優勝(2位1度)という輝かしい成績と、3度の三冠王を獲得した人間が考える成功する秘訣や考え方はさすがに結果があるだけに説得力を持つ。
後者の本は、まだ監督に就任する前、3日間だけ参加した横浜ベイスターズの臨時コーチを終えてから書かれたもので、そこで記したことをドラゴンズの監督になってから偽ることなく実行したことが分かる。

なぜ、川崎を開幕投手にしたのか?
選手の起用法の原点にあるものとは?
理想的な部下と上司の関係とは?
なぜ、毎年のように三冠王を獲ると宣言していたのか?

一般社会における会社員をプロ野球選手である自身に喩え、読むものを惹きつける。
僕が小学校5年生の頃だった。中日に落合が加入した。それまで野球は好きでも、プロ野球にそれほど感情移入できなかったのだが、落合を見ているうちに中日FANになった。
気付いたら、熱狂的ドラFANであるわけだが、落合が中日の監督にならないかなっぁとは密かに願っていたことだった。
落合さんが著書の中で放つ意見は、私の今の職場でもプラスに役立つと思う。
                    
印象的だった言葉の幾つか。
「自分がこの組織から離れたら迷惑をかけるなんて考えるな。組織は回る。そういうことを言うのはその組織を離れたくない口実に過ぎない。美味しい話が来れば、どんどん移ればいい。ただし、移ったらそこで実績を出さなければならない。」
「人生で3人の指南役を見つけよ。1人は結婚すること。2人は尊敬できる人間を自力で探せ。」
「追いかけるよりも逃げているほうが楽」


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自由というのは明るい孤独 [読書]

『 ツーリングライフ 自由に、そして孤独に 』 著者 斉藤 純
春秋社

                       
名言である。
「自由」という言葉、僕はこよなく愛している。
「孤独」という言葉も、僕はこよなく愛している。
と言っても、人は誰かに支えられ、支え合いながら生きている。孤独は寂しいけど、1人でいる時間や空間は好きかもしれない。
「自由」とは何か。好きなようにやるのって、実は難しい。全てが自己責任。誰もそのレール(選択)に口は出さない。必要なら、必要と思う人に助言を求めてなくてはならないだろう。そうするかしないかも「自由」。
「好きにやってもらっていい」。好きにやっていいのに、どうすることもできない。
自由には、見えない束縛がある。その束縛は、自分が足を踏み入れてみたいけど、踏み入れられないと感じる心の中にある。

「自由というのは明るい孤独だ」

著者は、絵画とジャズの好きな小説家ライダーである。自然を愛し、自ら色々な自然に関することを学んでいく。「自然に関しては素人」と自ら語っているが、学ぼうとする姿勢は素晴らしい。それが、彼のツーリングライフにより一層磨きをかけるのだろう。


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多湖輝著「心理学の教科書」 [読書]

「頭のたいそう」で知られるタコ先生の本を読み終えた。サブタイトルは、<人間関係をラクにする100の心理法則>と書いてある。

「こころの処方箋」とよく似ているが、こちらも悪くない。非常に面白い。「うわーコレ当たっているかも!」みたいなことの連発。実例を挙げながら、それが心理学でいうところのどういう状態に当たるのかを記してあるので分りやすい。

たとえば、「美人だが短気だ」と「短気だが美人だ」の印象の違い。確かに後者の方が印象はいい(終末残存効果)。

他にも、「広告は既に購入した人ほど熱心に見る(認知的協和・不協和理論)」、「幸せすぎると、その幸せが怖くなる(罰の欲求)」などなど。

心理学を勉強することで、なんとなく人の心を誘導できそうな、または予想できそうな、そんな感じがするのは心理学ではなんと言うのだろうね。


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光原百合著「十八の夏」 [読書]

4話のオムニバス。「ささやかな奇跡」と、本のタイトルになっている「十八の夏」は傑作だと思う。花(朝顔、金木犀、ヘリオトープ、夾竹桃)をモチーフにした4つの短編。

                 

「十八の夏」、うん、不器用で優しくて、一生懸命に人を想う様がいい。蘇芳久美子は、強かに装っているんだけど、実はとっても弱くて純粋だった。「愛すること」って、難しい。息子の一途な想いも共感できる。複雑な気持ちだよね。実の父の愛人を本気で愛してしまう。朝顔という花が愛おしく思えてならない。この作品、4篇の中で特別なのは、「日本推理作家協会短篇部門賞」を受賞している点にある。

「兄貴の純情」はキャラクターがいい。

お薦めする「ささやかな奇跡」は、35歳の男やもめの主人公と、阪神タイガースファンの8歳の息子。大阪で暮らすようになったふたりの前に、ある日、素敵な女性が現れて・・・、という話。悩む主人公を応援する周囲の人物も交えて、人と人とのつながりの温かさに、胸が熱くなる。「いい話やなぁ~」と、なんだか心が和みました。なんか映画「Always」みたいな。息子の言動が泣かせるよ。

最後に収められた「イノセント・デイズ」は胸を打つ。罪を犯してはならないことは、誰でも知っている。しかしそれでも、相手に殺意を抱き、それを実行しようとする。そこに至るまでの過程が切ない。

どの作品も、ラストにほっとできる部分がある。それは、作者の優しさなのだと思う。


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