40~42話:燃え上がるチャングムとミン・ジョンホの恋、報われぬクミョンの哀れな願いに涙、ヨンセンが従四品の淑媛に! [宮廷女官チャングムの誓い(大長今)]
疫病だとして捨てられた村にヨルイの企みで残されたチャングム。
救出に向かったミン・ジョンホが炎が燃え盛るからチャングムを救い出し、抱えたまま村から
脱出する。ジョンホが語りかける「ソ女官、目を覚まして下さい」。叫ぶ。
目が覚めたチャングムが言う。
「戻ってきて下さりありがとうございます」。抱擁する2人。
お互いの大切さを知り、尊敬し合う、愛を確信する重要な場面となった。
ここで言うチャングムの最初の「コマスミダ」が可愛い。その次に、もう1度言うけど、そこでは、
「コマスムニダ」と少し台詞な感じがして、最初の「コマスミダ」がたまらなく可愛かった。
再び村に戻り、疫病の原因を究明する。宮中に戻り、疫病でないと報告する。
「食中毒」だったのだ。病気になった野菜を食べての食中毒。
チェ尚宮が野菜で食中毒など有り得ないと言い張り、自ら食べて食中毒になる場面が続く。
その治療に現われたのがチャングムだった。敵が目の前にいる。殺せるツボだって知っている。
チェ尚宮に鍼を刺す場面はこちらも緊張してしまった。
また、副御使の身分から同副承旨に昇格し、内医院の副提調にも就任したのがミン・ジョンホ。
チョン・ユンス内医正はどうやってもチャングムを追い出したいのに、そうさせない展開。
チャングムは、医女の中でシンビしか味方がいなかった内医院で最強の後ろ盾を得た。
ヨルイは、チェ尚宮から、薬剤店の権利書と引き換えにチェ尚宮側に完全に付くよう命令を受ける。
面倒な人間関係に振り回されている中、嬉しいニュースが。
イ特別尚宮(ヨンセン)が、懐妊したのだ。
ミン尚宮とチャンイを側(至密尚宮と焼厨房)に置くことを決めるヨンセン。ヨンロに命令するのだけ
ど、少し可愛さがあって、威張ってないところがいい。
そして、チャングムが登場。様子がおかしいチャングム。
「礼をお受け取り下さい」と言う。
「先ほど、淑媛様になられました。」と伝える。
このシーンは涙が出るね。相手の出世を喜べる友情とか仲間って素晴らしい。
この後、チェ尚宮とヨルイの企みで、大変なことになる。
流産を仕掛ける陰謀が幕を開ける。
それも、すぐにチャングムが見破るのだが、チェ一族はとんでもない悪人だ。人間じゃない。
ヨルイの後ろに誰がいるかも知らずに、利用するチェ尚宮が滑稽だ。
チャングムは、動く。始めて、自ら事を仕掛けにかかる。王が傷寒症で倒れたのだ。
硫黄アヒル事件の時の症状。
王妃様の信頼を勝ち得ていたチャングムは、内書庫(王や王妃の病簿や私的な秘密文書がある)
へ入り、王の病簿を持ち出しては、夜通し首領医女と書き写していたのだ。
とうとう、内侍府に捕まってしまう。
長番内官に助けられはするが、チェ尚宮は黙っていない。王への裏切りだからだ。
本来ならば、誰であろうと法道に従い、処分すべきところだからだ。
一方、クミョンは、これから更に一族の為に、悪事に手を染めなければならなくなる。
夜、ミン・ジョンホを呼び出し、自らの料理をもてなし、愛の告白をする。
やはり、Apnaの名曲が似合う。
「人の心は不思議なもので、ダメだと思うほど気持ちが燃え上がり。私の場合、宮女であると思え
ば思うほど気持ちが熱く燃え上がるのです。女官には許されぬことゆえ尚更なのです。」
「ただ、そんな女官がいたことを、哀れな女官がいたことを、心のやり場のない女官がいたことを
お思い下さい。そんな女官が副提調様に心を寄せていたとお笑いになって下さい。」
心を寄せていることを明かし、想いをこれで断ち切ると言ったクミョンの勇気と哀れさに涙を流さず
にいられない。
チャングムとクミョン、ミン・ジョンホの三角関係は終わる。
2人がうまくいっているのを見て嫉妬しながらでも、動揺を隠せなくても、
クミョンは最高の恋をしていた。チャングムに負けないくらいミン・ジョンホを愛していた。
焼け落ちる寸前の家屋から、格好良くヒロインを助け出すチョンホ様。それに続く、素敵なラブシーン・・・名場面の一つですよねぇ。ここで「キスしろ」と迫る監督に、主役2人が「いや、この場面でキスシーンはふさわしくない」と頑強に抵抗したそうですが、ファンとしてはちょっと観てみたかったなぁとも思います。
めでたく側室になったヨンセン。懐妊して立場が上になったからって威張り出すこともなく、かつての非礼を詫びに来た女官達にも優しく接してますよね。でも、クミョンがお后様の命令で御膳を持ってきた時にはほんの少しだけ意地悪モードに突入。「おまえの料理には何か足りない。チョン尚宮様のお料理ならこんな事にはならないと思うのだけど・・・」などと痛烈な皮肉をぶっ放す。でも根っからの悪人ではないため、仮病だと悟ったチャングムやミン尚宮に諭されてようやっと食べる気になったら、今度は本当に悪阻(笑)。その時の申し訳なさそうな顔がまた可愛いです。
しかし、ヨリが担当になったことで事態は一変。ヨンセンの影響力増加を恐れたチェ一族の指示で流産目指す陰謀が企まれます。
ここで、ヨンセンの真の病は「風熱」であると語られてます。ガイドブックや、日本語版脚本の解説によると、これは「高血圧症に発熱を伴う病気」と解説されてますが、チャングムの指示した食事内容を見る限り、現代で言うところの「妊娠高血圧症候群」(かつて妊娠中毒症と呼ばれていたもの)ではないかと私には思われます。症状も一致しますしね。あ、もちろん血圧は上がりますよ。私は経験したわけではありませんが、母が初期状態(むくみ程度)だったそうです。
王が傷寒症で倒れたことを契機に、またこれ以上親しい人間に危害が及ぶのを防ぐために、果敢に動き出すチャングム。端から見ると、命知らずで無謀そのものですが、幼少時から死んでも可笑しくないような危機に何度となく見舞われてきた彼女にしてみれば、「やるっきゃないんだっ」という心境なんでしょう。
それに対して、一見恵まれた育ち方をし、伯母のあとを継いで最高尚宮に就任したクミョンですが、天は彼女が本当に欲するものを決して与えてはくれませんでした。悲しい、苦しい恋心。でもだからこそ、「最高の恋」なのかもしれませんね。
by 葵ママ (2008-03-16 23:37)
あの場面でのキスは十分有り得るところですね。
「愛の確信」をお互いに感じた場面だった訳ですから。
でも、そんなエピソードがあったのですかー。
監督いわゆる演出家にNOと言えるということは、韓国では
日本のように「演出家=神」という考えではないのかも
しれませんね。
ヨンセンは、妊娠高血圧症候群だったのですか。風熱という
意味がよく分からないまま見ていましたが、分かると面白いですね。
さすが、薬学部!
物語りも、あと少しで終わります。葵ママさんの毎回の解説に
感謝します。
by HWK (2008-03-20 20:01)