37~39話:ヨルイとクミョンの嫉妬の結託、内医正の裏切り、チャングムの母への想い。 [宮廷女官チャングムの誓い(大長今)]
大妃様が薬も治療も拒まれた。
王への不信感があるようで・・・、なんだか子供っぽいて可愛い。
チャングムがここで一肌脱ぐ。無礼にもなぞなぞを仕掛けるのだ。
医女見習いの身分で大妃殿という場で、このなぞなぞを仕掛ける勇気。
なぞなぞが解ければ、チャングムに罰を与え、解けなければ、治療を受けるという取引。
「その方は古くからの食医でした。また、その方は一家の奴婢のようでもあり、あらゆる辛い仕事
をしました。しかし、家族全員の師匠でもありました。その方が生きている間は、この世は山でし
たが、亡くなると、この世は海に沈んだという伝説があります。どなかたのことかお答え下さい。」
自分が王に負担をかけていたことを悟らせる。
この女性の主な仕事は食医だといいました。母は、子供の体調、食事、着る物、睡眠の全てに
気を遣います。食医とは、王が召し上がってはいけないものやどんなものが身体に良いかを考
え、昼夜問わず、王の健康を考える仕事です。それ故、古代明国皇帝の食医の期限は「母」
です。
ですので、大妃様は王の母であり食医なのです。また、一家の奴婢のようであって、実は家族の
師匠のようでもあるというのは、母は寒くとも子供には服を着せ、母はひもじくとも子供には食べ
させ、母は辛くとも子供には楽をさせ、子の為に奴婢よりも辛い思いをします。しかし、母の慈しみ
がなければ、子供は食べる物や着る物、何一つ得られません。故に母は誰よりも辛い奴婢であり、
立派な師匠でもあるのです。
その方が生きている間は、この世は山でしたが、亡くなると、この世は海に沈んだというのは・・・
大妃様は悟る。
「私が生きている間は王を支える山であり、私が死ねば王の涙が海となる。」
自分の母親を思い出して泣いてしまうところ。
子供の頃の自分がどれほど母親に迷惑をかけたか、どれほど心配をかけたか、喜ばせる
ことはあったのか?涙無しには見られない場面だった。
その後、老衰が進む大妃様は薬も飲めぬほどに。
しかし、チャングムは大妃様の食習慣を調べ上げ、脚気病に良いが大妃様の嫌いなニンニクを食
べさせることに成功する。水刺間もお手上げだったのに。
チャングムが作った丸薬はお菓子のようだと言って大妃様の食を促したのだ。
素晴らしい工夫が見られた場面だった。
一方、先輩の医女・ヨルイとの亀裂は決定的なものとなる。
新たな物語が動き出す。
王がヨンセンの部屋にやって来たのだ。
東京ドームでミン尚宮(キム・ソイ)の生の芝居を見たけど、あの月の精気を吸い込む場面は笑え
るね。
王妃は、チャングムがかつて水刺間にいて謀犯で追放となった女官であることを
知った。硫黄アヒル事件解決に希望が見えてきたチャングム。
王妃は、チャングムに、競合の際に食べた「ソバモチ」をリクエスト。
チャングムとクミョンが水刺間で遭遇する。クミョンは王妃様の夜食を作りに来た。
チャングムも同様だ。チャングムは別の場所で「ソバモチ」を作り、王妃に出す。
クミョンの出したものは、「すまぬが今夜は食べられぬ」と言って下げさせた。
これは、クミョンからすれば嫉妬と悔しさと腹立たしさで胸がいっぱいになるところ。
そこで、医女ヨルイ(イ・セウン)と密約を交わす。陰謀はこうして起こるのだ。
邪魔な人間は消す。悔しいから消す。消したい。お前さえなければ・・・。
すごく分かる部分だ。やっぱり、自分はクミョン側にいると確認。
同じ事を間違いなくする。しなくても、心で思う。
そして、ヨルイの陰謀が幕を開ける。腹立たしいほどの陰謀。
疫病地域に派遣されると、内医正がチャングムを嵌めようとするが、
チボクが間一髪救出する。しかし、「鎖」の伝達をせずにされどヨルイが裏切る。
チャングムは内医院に、同僚に裏切られたのだ。
見ていて痛々しい。悔しくて悲しくて。なんで!という思いでこちらまで苦しく
なる。御医女様、内医女様も、何も知らないから辛く当たる。
何が腹だしいかって、ヨルイと内医正が陰謀を企てているところだ。
部署の長が特定の部下と結託。チャングムがいれば、硫黄アヒル事件に弱み
がある内医正のチョン・ユンスは自らの立場が危ない。チェ尚宮がいる。陰謀の
バックステージ上には、チェ一族とオ・ギョモ右相大監がいる。
宮中は怖い。
チョン最高尚宮は去り際にハン尚宮に言い残した言葉を思い出した。
「権力や富に溺れるものを深い心で慈しめ」と。
都会、職場、社会生活を送る場所での人間関係が一番辛い。
僕は逃げ出してしまった。暫くは、逃げたままいさせて欲しい。
僕は慈しみを持てるほどの余裕がない。少し余裕を持てればいいのだけど。
疫病の村に残されたチャングム。救出に向かうミン・ジョンホ。
2人の愛の炎は燃え上がる。
次回は、疫病の原因が突き止められる。
つれない息子にぐれる母・・・私も男の子2人持つ身なので、太妃様のお気持ちよくわかります。でも、ご身分がご身分なだけに周囲は大騒動になっちゃうわけですよね。料理にも秀でて研究熱心なチャングムの活躍で、皆が救われた形です。
お后様の夜食を巡るやりとりでは、何というか気が気でなく、ハラハラしながら観ていました。
「あー、それはまずいでしょぉ。いくらお后様がチェ一族を含むオ・ギョモ一派を快く思ってないからって、それはちょっと露骨すぎるんじゃないですかぁ?少しはチャングムのことも考えてあげないと・・・」
案の定、クミョンの不快感は頂点に達し、ヨリと結ぶことになります。このヨリの曲者ぶりがもう天晴れなくらい見事。シン医務官までだまくらかす演技力、医女長や医女仲間まで巻き込んで総攻撃にかかる統率力、内医正を意のままに動かす智力!あのゾンビ並みにしぶといチャングムが、あわやと言うところまで追い込まれてしまうんですから。
してやったりとほくそえむチェ女官長とクミョン。でも、ヨリのバックに誰が隠れているか知ってたら、笑ってる場合では無かったでしょうね。
もっと先の話になりますが、“あのお方”とヨリの面会シーンを観て、「ええええーっ、まさかこの人がこんなところで出てくるなんて!」とびっくりしたものです。つくづく見事な脚本構成です。ヨリと手を組んだクミョンが、実は壊滅的な時限爆弾を一つ抱え込んでいただなんて・・・誰もこの時点では想像すらしてなかったと思います。
by 葵ママ (2008-03-12 21:03)
そうなんです!
僕も驚きました。
ヨルイのバックステージ上にいる人間が、この人とは!!!
ドラマ上では、チャングムが済州島から戻った時にはいなくて、ミン尚宮が更迭の事実を伝えたくらいしか情報がなく、忘れていた存在でした。
もう、出てこないかと思いきや!!
素晴らしい脚本構成です。観る者の予想の上をいくから楽しめるんですね。視聴者の予測の範囲内ではおさまらないのが
すごいのです。
by HWK (2008-03-14 19:55)