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22~24話:時には師を諭すのも必要、そして運命の巡り合せ。 [宮廷女官チャングムの誓い(大長今)]

物語は、大きく動く。
チョン最高尚宮が終に息を引き取った。チャングムに、「お前がお守り。自ら逃げ出さないよう
ハン尚宮を助けておやり」と遺言を残す。チャングムが「はい」と答えると、「安心した」と言葉を
残し、そのまま亡くなる。回想は何度見ても泣ける。チャングムとチョン最高尚宮の秘密。
泣くチャングムに近付きヨンセンと共に傍に座らせ昔話を聞かせたり、チャングムに料理を
させないハン尚宮の方針を理解させた上でこっそり料理を作らせたり。
まだ最高尚宮になる前に、見習いに歌を聞かせ、醤庫で静かに暮らしていた。
ミン尚宮が「提調尚宮がお呼びです。最高尚宮に任命されるのでは」と言われると、
「そんな面倒なもの、お前がおやり」と返すあたりが面白い。
回想シーンだけで10回くらい見直した。演出の巧さとヨ・ウンゲさんの演技が素晴らしい。

ハン尚宮は、箋民の出という身分。チェ尚宮は他の尚宮達を操作し、
皆でハン尚宮の最高尚宮就任を不適とし、職務放棄という陰謀を企てる。
最高尚宮という立場でありながら、誰も指図に従わないという窮地。いきなりハン尚宮は
難題を迎えることになった。
見て欲しいのは、この場面。
自ら職を辞そうとしていたハン尚宮に対し、チャングムが諭すところだ。
「ハン尚宮様は最高尚宮になってまだ何もしていません。」
心を動かされたハン尚宮は再競合を大妃様に申し出る。
尊敬する師であっても、時には下の者が上の者を諭すことが必要だということを教えられる。

そして、24話、ついに、運命が明かされる。
先に情報を掴んだのは、チェ尚宮だった。水刺間での出納調査が行われ、ヨンロが
チャングムの部屋から盗んできた一冊の本に挟まっていた料理日誌集。
思い出したかのように、「ミョンイだ」とクミョンに語る。一族の保身の為に、
自らが濡れ衣を着せ殺した同期のミョンイ。その娘が、チャングム。
一方、チャングムは柿酢から母の親友を見つけ出す。
何度見ても涙無しでは見られない運命のイタズラ。喜び。人の縁。
2人が駆け寄って来る。見つめ合う2人。チャングムとハン尚宮。
息を整え見つめ合う。2人の嬉しくて喜びいっぱい!満面の笑みでエンディング。

見て欲しいのは、クミョンの脅迫。愛するミン・ジョンホがオ・ギョモやチェ・パンスルの
不正を調査している。不愉快に思っているオ・ギョモは、流刑処分にしようと考える。
クミョンは、ミン・ジョンホとチャングムの交流をネタに、
「私の一言でどうにでもなります。この件からはお引き下さい。」と脅迫する。
これは、クミョンの考えた愛するミン・ジョンホが宮中から追い出されない為の作戦。
「もし、調査を止めるのだとすれば、それはチャングムの為でしょうけど」と、
心の中で語る言葉が印象に残った。
クミョンの一途な恋が美しい。片想いの苦しさと美しさ。
チャングム(イ・ヨンエ)の圧倒的な輝きとは対照的に影に徹するクミョン(ホン・リナ)が
たまらなく好きだ。

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葵ママ

チョン尚宮様の死に様は見事でしたね。一人で眠るように・・・ヨンセンは恨み言を言ってましたけど、あれはあれでチョン尚宮様の思いやりだったのではとも思います。死ぬ間際に、自分の傍らで眠る“最後の娘”を見つめていたのでしょうか。幸多かれと。

チョン尚宮様の葬式を済ませて宮中に戻るやいなやハン尚宮を諭し、滞っていた仕事をバリバリこなすチャングムの迫力にはびっくりしました。これまで、ハン尚宮のことを「怖い」と恐れていたのが嘘のよう。きっと成長したんでしょうね。うちの息子も、私が旦那に腹を立てて沈黙の殻に籠もってしまうと、以前ならその状況を父親に伝えて間を取り持つだけだったのに、最近は「母者の態度は良くない。俺がお馬鹿やってて学校さぼったりしたとき、“逃げるな!”と言ったじゃないか。今は母者が逃げてるぞ。俺、情けなくって悲しくなる。言いたいことがあるならちゃんと言えよ」などと説教するようになりました。

大長今のあの場面を見てなかったら、「何を生意気な」と腹を立てていたかもしれませんが、「ああ、成長したんだな」と思えるようになりました。

感動の再会シーンに至るまで、2人は微妙にすれ違ってましたねぇ。特にチャングムの幼少期。母ミョンイがハン尚宮と再会したときはチャングムを連れてってないし、長今を連れて再会しようとしたら今度はチェ一族の手のものにさらわれちゃうし・・・つくづく上手いですわ、あの脚本家と監督さんの演出は。

クミョンは本当に可哀想。絶対振り向いてもらえないとわかっていながらあきらめきれない。せめてチョンホ様を救おうと必死に説得するんだけど、その言葉が既にチェ一族のスタンスで語られているため、彼の心を動かすことも叶わない。私ならここで「死んでしまえ、おまえなんかぁぁぁぁ」とほったらかしてしまいかねないところを、「チョンホ様に手を出すなら、私は役所に何もかもぶちまけますからねっ」とパンスル伯父様やチェ尚宮に食い下がる。いずれ彼を生かしておいたことが、チェ一族崩壊の一助となったのに。でもおそらく、死なせてしまっていたら、例え宮中で栄華を極めたとて、彼女は死ぬまで不幸の淵に沈んだかもしれませんね。
by 葵ママ (2008-02-04 20:43) 

ハートウォーミングキッド HWK

葵ママさん、nice!ですね、相変わらず、レビューが巧い。
僕の代わりにレビュー書いてみませんか?ふふふ。
動画が3話ずつUPされるので、3話まとめて毎回書いてますが、
葵ママさんの補助的なこのコメントにこの記事が活かされてます。
コマスムニダ。ママニム。
次回は、ハン尚宮とチャングムの抱擁から始まります。
更なる陰謀が幕を開けるので、辛くもなります。
医女チャングムまでもう少し。悪夢の済州島への道は目の前。
硫黄アヒル事件が解決する48話まで何度涙するのでしょう。
見るのは2度目なのに、なんでこんなに泣けるのか、感動するのか
不思議でなりません。
by ハートウォーミングキッド HWK (2008-02-04 23:57) 

葵ママ

いやいや、他の記事見てるとHWKさんの方がずーっとお上手ですよ。私の場合、ここまではまりこんだ「大長今」だからこそ書けるんです。

我が家でももう何回見たかしれませんが、現在NHK・BSで放送されている完全版も毎週必ずチェックしております。今週はもう53話最終回まであと2回しかありません。先週の第52話では旦那がさかんに突っ込んでました。「王様ー、内侍府の長官にそんな質問したって答えようがないよ」「あのー、チャングムと出会ったのはどっちが早いかでミン・ジョンホに得意そうな顔してるけど、それって中二男子の言い合いっことそっくりですよー」「そりゃ、母上の言うとおりみっともないよ。毎朝、身分の低い医女と一緒にお散歩なんてさー」

あんまりうるさいんで、「お黙り!王様は長今に恋してるの。ああいう人生送ってきた人だから、ほとんど初恋同然でしょ。そりゃ中二男子みたくもなりますっ!!」と黙らせちゃいました(笑)。

私は本来、あまりドラマにのめり込むことの無かったタイプなんですが久しぶりですね、こんなに燃えたのは。前回は、「沙症妙子・最後の事件」で、その前は中学生理の頃の古谷一行版金田一耕助シリーズかな。でも、やはり「大長今」最高です。
by 葵ママ (2008-02-05 23:36) 

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